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昨日が誕生日だったのか…

の、ベートーヴェン。
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12月16日頃、という感じで正確には分かってないらしいですね。
耳が悪かっただけでなく体調も相当大変だったらしく56歳でお亡くなり。ハイドンが77歳まで元気だった事を考えると、当時としても少し早いかな。

第九の初演時、ステージ上で聴いていたベートーヴェンは曲が終わっても気付かず、ソプラノのソリストに教えられて客席の万雷の拍手を受けたという。
ステージ上でオケの方を向いて聴いていたそうなので、聴きにくくても一生懸命聴こうとしていたのか。
ベートーヴェンは晩年でも全聾ではなかったという事は、いくつかの事実が証拠としてあげられている。
自宅で肖像画のモデルとして描かれている時に、後ろでピアノの練習していた甥カールの間違いを指摘した、とか、リストのピアノ演奏の腕前を褒め称えていた、とか。
第九の時に気付かなかったのは、少しは聴こえるので必死に聴き取ろうとして集中力を使い過ぎたのか…まさかの居眠りだったりして…
だって、目を開けてたら終わったのくらい分かるし。
そもそも、この話自体が数あるハッキリしない"ベートーヴェン伝説"の一つだしね。

ところでその第九、初演の時は聴衆は熱狂を持って迎えられたらしいけど、約二週間後の再演では来場客は会場の半分にも満たなかったらしい。豪華だけど、ちょっと難し過ぎたのか、あんまり面白くなかったのかな…。
その後、ベートーヴェンの存命中を含めて約二十年間も再演されなかったという。

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1970〜72年録音のベームとウィーン・フィルによる交響曲全集。
ベームはすでに70代半ばで、染み入る味わい深さがどの曲でも味わえる。
ウィーン・フィルとしてもメンバーのほとんどがベテランとなった時期で、その後に控える世代交代の前の引き締まったアンサンブルが、音楽の密度と充実度を増している。

オススメは、1番、2番、3番、運命、田園、7番、第九…ほとんどか…。
他のどの演奏よりもまず先に聴きたいものばかり。
セッション録音でありながらも、燃焼度やテンションの高さ、そしてこれぞベートーヴェン!と言わんばかりの音色が、至福の時をもたらす。





by romikorokumikuri | 2020-12-17 21:20 | 音楽